アスファルトの上

壊れた心から見る世界をポエム風で綴ります。

駄菓子屋

手に100円を握りしめ

家から数十歩もしない

駄菓子屋でお菓子を買った


世界のことなんて何も分からなくてて

陳列された駄菓子を見つめ

100円で何を買うか

それが世界だった


大人になる過程で

頭の中が崩れ落ちていった


崩れ落ちていくことが怖くて、怖くて



手にハンカチを握りしめ 

車に乗って駆け込んだのはメンタルクリニック

真っ白な壁、待合室、オルゴールミュージック

5分のお話と数千円で薬を買った


あれから何年経つかな


明日、100円で何を買うか

ワクワクした気持ちで

布団へ潜り込む


明日、数千円で買ったお薬を飲んで

晴れない心で

生きるのかと思いながら眠りにつく